タックス・ニュース 第253号 2018年01月号

タックス・ニュース 第253号 2018年01月号

最新法令一覧表

トピックス

移転価格税制に関する歳入法典改正案の閣議決定

仏暦2561(2018)年1月1日午前9時に閣議が開催された。その結果の主な要旨は、以下の通りである。

仏暦….年歳入法典改正法案(第….号)[相互関係を持つ会社又は法人格を有する組合の間における移転価格に係る防止対策(Transfer Pricing)]

内閣は、法制委員会が審議した財務省の仏暦….年歳入法典改正法案(第…号)[相互関係を有する会社又は法人格を有する組合の間での移転価格に係る防止対策(Transfer Pricing)]について閣議決定した。その後、国家立法議会へ提案する前に、国家立法議会連携委員会へその検討のために提案する。

本法案の要点は、以下の通りである

  1. 会社又は法人格を有する組合が期限以内に査定官吏に対し報告書、資料又は証拠を期限以内に提出することを怠った、又は正当な理由なく不備又は不完全な情報が表示された報告書、資料又は証拠を提出した場合の罰金刑。
  2. 納税すべき益金の計算又は課税所得の計算のために、相互関係を有する会社又は法人格を有する組合の収入又は費用について、その受けるべき収入額又は支払うべき費用額になるように、当該会社又は法人格を有する組合がそれを収受した又は支払ったものとして調整する権限を、査定官吏に対し付与する。
  3. 相互関係を持つ会社又は法人格を有する組合は、歳入局長所定の書式に従って、各会計期間における相互関係及びその取引総額に関する情報の報告書を作成し、期限以内に申告書と同時に査定官吏に対し提出する。
  4. 査定官吏は、局長の許可があれば、相互関係を持つ会社又は法人格を有する組合が報告書を提出した日から起算して5年以内に、歳入局長の定める相互取引に係る規則の分析に必要な資料又は情報が記載される証拠の提出を求める旨の要求書を相互関係を持つ会社又は法人格を有する組合に対し発行することができる。
  5. 事業又は会計期間における事業運営により省令に定める金額以内で、3千万バーツ以上の収益を有する会社又は法人格を有する組合は、各会計期間における相互関係を有する会社又は法人格を有する組合又は相互取引総額に関する情報の報告書の提出が免除される。
  6. 仏暦2560(2017)年1月1日又はそれ以降に開始された会計期間における会社又は法人格を有する組合の所得に対し適用される。

以上の内容は報道機関レベルのものであり、まだ歳入局を含む政府機関が正式に閣議決定した内容を公表したわけではありません。ただ、報道された内容を見る限りでは、以前、タックスニュース2017年6月号(246号)にてご紹介した、歳入局のパブリンクヒアリングのために公表されたドラフトの内容とほぼ同じです。

注目すべきは、2017年1月1日以降に開始する会計期間から適用するとしている点、及び、移転価格文書作成義務が免除される財務省が定める最低所得の下限が3000万バーツとされている点です。しかし、最終的にいくら以下の所得を有する会社又は法人格を有する組合が、移転価格文書作成義務を免除されるのかについては、当該財務省令の発布を待つ必要があるでしょう。

重要法令・ルーリング全訳・解説

最高裁判所判決要旨第8484-8485/2559号

雇用者が経済危機に見舞われていることを理由とした解雇

仏暦2560(2017)年免税に関して規定する歳入法典に基づく省令(第334号)

健康保険料に対する税控除について

付加価値税に関する歳入局長通達(第218号)

略式税額票発行のための金銭登録機使用許可申請に関する基準及び歳入法典第86/6条に規定する金銭登録機使用に関する基準、手続及び条件

付加価値税に関する歳入局長通達(第219号)

代理人による税額票発行に関する基準、手続及び条件、並びに歳入法典第86/5条(4)に規定する税額票記載項目について

所得税に関する歳入局長通達(第315号)

所得者が医療保険料として支払った支出に相当する所得に対する所得税免税のための基準及び手続

産業振興局通達

年次財務諸表提出に関する基準及び手続について

産業振興局通達

年次財務諸表提出に係る指針

投資委員会通達第ポー4/2560号

投資委員会通達第9/2560号及び第10/2560号に規定する恩典が認められない事業種について

歳入局ルーリング第ゴー・コー0702/6229号

外国法人である支店の事業本部を譲渡した場合の法人所得税の取扱い

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