タックス・ニュース 第225号 2015年9月号

タックス・ニュース 第225号 2015年9月号

トピックス

新投資奨励法内閣承認

  • BOI事業の投資奨励恩典等を定める投資奨励法が改正されることが内閣により承認されています。
  • 政府発表によりますと、法人税免税恩典は依然最高8年間であったのが13年になり、法人税免税恩典期限後の法人税減税恩典も50%から90%に引き上げるなどの内容が盛り込まれる予定です。
  • 投資奨励対象事業については今年1月から施行された新投資奨励恩典方針により改正されたばかりですが、この内容が今後どのように改正されるかはまだ未定です。
  • 新投資奨励法の施行時期についてもまだ未発表です。

税務調査新内部通達~今後は召喚状の発行が原則となる見込み?

  • 2015年9月に新たな税務調査内部通達が発布されているようです。
  • これによれば、2014年以降に申告期限が来る会計年度にかかる還付請求事案について、2015年9月中に税務調査が終了していない場合、あるいは、まだ税務調査を行っていない場合、法人税の税務調査につき原則召喚状を発行して税務調査を行うべきこととされました。
  • ここで言う召喚状とは、歳入法典第19条に規定される法人税税務調査に係る召喚状のことと解されます。VATに係る税務調査は、召喚状がなくても税務調査官は収集した証拠に基づいて賦課決定できるのに対し、法人税に係る税務調査では召喚状の発行がなければ賦課決定できませんし、しかも申告書申告期限又は提出日の遅い日より原則2年間最大5年間のうちに召喚状を発行しておかないと賦課決定ができなくなります。税務当局は、いつでも賦課決定できるようこうした通達を発行したものと推察されます。
  • ちなみに、これまでは、VATの税務調査権限を利用し、法人税についても事前調査と称して実質的には税務調査を行い、指摘事項があれば自己修正申告されるという方法が一般的でしたが、これからは召喚状を発行しての法人税調査が一般的となるかもしれません。召喚状が発行されると指摘事項を納税者が認めても歳入局は加算税もとれることになるので、納税者の負担は実質的にはアップすることになりそうです。
  • 召喚状が発行された場合、これまでは法人税の賦課決定を行うのが前提となっていましたから、かなり詳細な税務調査を行わなければならなくなるそうですが、ただでさえ人員不足で厳しい税務調査を遂行する要員が足りていないので、これまで同様の手法で税務調査を行うのことになるのかどうか未だ不透明です。

商務省産業振興局(DBD)への財務諸表電子申告義務化

  • DBDより今後の財務諸表提出について所定の方法による電子申告が義務化されました。
  • 今は局長であるポンパン女史は、ご自分の娘さんを日本に留学させるほど日本通で、数年前より日本からも専門家を呼んでこの電子申告の研究をされていました。やっと実現の運びになったようです。
  • 当局は既に2015年9月中に電子申告を可能とするための登録を完了するよう通達を発行していますが、これに遅延しても罰則はありません。但し、実際に財務諸表を提出するときまでは登録を終えている必要があります。
  • 提出ファイルには、XBRLという財務データー用のデータ形式で行うべきこととされています。
  • 弊事務所でも登録手続代行やデータファイルの作成方法のアドバイス等を行っておりますので、お気軽にお問合せください。

最新法令一覧表

重要法令・ルーリング全訳・解説

最高裁判所判決要旨 第10773/2557号

不動産所有権移転登記手数料を買主が全額負担する場合の売主の課税所得

最高裁判所判決要旨 第15365/2557号

租税債務の時効期限

勅令 第529号

付加価値税(VAT)7%への軽減措置

産業振興局通達

仏歴2558年財務諸表提出規則並びに手続

歳入局通達ポー152/2558号

歳入法典第67条の3に定める中間申告における推定純利益が過少である場合の「合理的理由」

歳入局ルーリング ゴーコー0706/432

自主退職した場合に支払った退職金に係る個人所得税

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